君と巡る歴史
チュニスで千夜は、トゥルキと買い物を楽しむ。トゥルキにアドバイスしてもらいながら、千夜はお土産を買っていた。
「この工芸品は素敵ですね」
千夜は濃いめの色合いの工芸品を手に取る。
「ナブール焼きですね。十七世紀にスペインからやって来たアンダルシア人によって広められたんです。カラフルですので、インテリアとして飾るのもオススメです」
ナブール焼きを買った後は、お花畑にいるような香りが漂うフラワーウォーターや、アフリカ地方で広く親しまれている伝統的な履物であるバブーシュを見たりした。
「チュニジアのお土産って、エキゾチックで可愛らしいものばかりですね」
お店をあちこち見て回る千夜は、親切にしてくれるトゥルキと離れることを少し寂しいと思っていた。トゥルキと離れることを考えるたびに、彼氏に振られた時のように泣きたくなる。
「ゆっくり見てください。日本では見られないものもきっとありますから」
トゥルキはそう言って優しく微笑む。こんなにも優しい男性に、千夜は思い返せば出会ったことなどなかった。
「この工芸品は素敵ですね」
千夜は濃いめの色合いの工芸品を手に取る。
「ナブール焼きですね。十七世紀にスペインからやって来たアンダルシア人によって広められたんです。カラフルですので、インテリアとして飾るのもオススメです」
ナブール焼きを買った後は、お花畑にいるような香りが漂うフラワーウォーターや、アフリカ地方で広く親しまれている伝統的な履物であるバブーシュを見たりした。
「チュニジアのお土産って、エキゾチックで可愛らしいものばかりですね」
お店をあちこち見て回る千夜は、親切にしてくれるトゥルキと離れることを少し寂しいと思っていた。トゥルキと離れることを考えるたびに、彼氏に振られた時のように泣きたくなる。
「ゆっくり見てください。日本では見られないものもきっとありますから」
トゥルキはそう言って優しく微笑む。こんなにも優しい男性に、千夜は思い返せば出会ったことなどなかった。