腹黒王子の初恋
最終日の歓迎会という飲み会が終わり、自分の部屋に戻った。部屋に置きっぱなしにしておいた携帯を見て溜息がこぼれた。
数件の着信と。数件のメッセージ。
『何してるの?』
『返事ちょうだい?』
『何で電話でないの?』
『私の事好きなの?』
彼女からだ。付き合って半年くらいの、同じ大学の女子バレー部の後輩だ。
会社の研修で泊まり込みだって言ってあるのに。まだ学生の彼女にはわからないのだろうか。最近束縛がひどくなっている。
俺は携帯とルームキーだけ持って外に出た。酒で少し熱くなった体を覚ますのと、部屋にいるのも気がめいりそうだった。そういえば保養所の庭の隅に東屋みたいのがあったよなと思い出した。
数件の着信と。数件のメッセージ。
『何してるの?』
『返事ちょうだい?』
『何で電話でないの?』
『私の事好きなの?』
彼女からだ。付き合って半年くらいの、同じ大学の女子バレー部の後輩だ。
会社の研修で泊まり込みだって言ってあるのに。まだ学生の彼女にはわからないのだろうか。最近束縛がひどくなっている。
俺は携帯とルームキーだけ持って外に出た。酒で少し熱くなった体を覚ますのと、部屋にいるのも気がめいりそうだった。そういえば保養所の庭の隅に東屋みたいのがあったよなと思い出した。