ずっとやさしい手のひら・続編
「どうした?」

ふと新くんのことを考えていて、健太の話を聞いてなかった

「何考えてたんだよ」

そう言われて鼻を摘まれる

「楽しみだなって」

「亜美が来たかった所だからな」

「そうだね」

新くんを苦しめてしまったことは紛れもなく事実でそれを消すことはできない。私にとっても健太にとってもきっとそれはこれからも消すことはできない

だから新くんがくれたこの道を私は大切にし、健太と手を繋ぎ歩いて行きたい

私はそう思って健太を見るといつもと変らない優しい目で私を見つめてくれた

この笑顔について行くんだ

これからもずっと・・・


レンタカーを借りてホテルに向かう

ビーチには人がまばらに泳いでいて、そんな景色を眺めていた

風が心地良く、日差しが強く、沖縄に来たんだ・・・とやっと思えた

私の隣で運転をしている健太はただ真っ直ぐ前を向いて運転をしていた

真剣な顔の健太も私は好きだな・・・

「何?」

「う、ううん。なんでもない」

「そんな見んなって」

照れ臭そうに笑う

そんな健太も大好き

健太のどんな姿でも私は今でも胸が高鳴るよ



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