ずっとやさしい手のひら・続編
部屋に着き健太がロックを解除し

「どうぞ」

ドアを開け、私の背中を押してくれた

「凄い」

一般客なんて絶対泊まれない、偉い人しか泊まらないんじゃないかっていうぐらい豪華な部屋で、

「1、2、3…」

思わず部屋の数を数えてしまっていた

「いいの?こんな豪華な部屋に泊まって…?」

「今まで一人にさせてたお詫び」

荷物を置き冷蔵庫を開けようとした健太の背中に抱き付いた

「ありがと」

肺いっぱいに健太の匂いを吸い込んで背中に顔を埋めた

そんな私の手を握り締めてくれる

「喜んでくれたならそれでいい」

「私って幸せ者だね」

「俺も幸せ者だよ。亜美といれるから」

くるっと前を向き私のおでこと健太のおでこが重なる

背が大きい健太に合わせようと私が背伸びをすると

「ほら」

私の脇を抱き抱えベットに着地させられ、横に健太が座った

「やっと沖縄に来れたな」

「うん」

私も健太もお互いに目を逸らすことなくそっと口付けを交わした



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