ずっとやさしい手のひら・続編
次の日には赤ちゃんは私の部屋に来て、休むことなく子育てが始まった

でも今は大変だなんて思わなかった

むしろこれからのことを考えるだけで胸が弾んでいた

ガラッ

「眠れたか?」

朝早くに健太が病院に来てくれた

「早いね」

「そ、そうか」

「会いたかったんでしょ?」

照れながら否定したけど間違いなく赤ちゃんに会いたかったんだ

「名前、決めたんだ」

「もう考えたの?」

「産まれる前からずっと考えてたよ」

名前は俺が決めるから

そう健太はずっと言っていた

だから私は健太に任せてどんな名前にするのか聞かなかった



< 47 / 50 >

この作品をシェア

pagetop