ずっとやさしい手のひら・続編
健太に抱かれている歌凛を見て、私は未来の歌凛の姿を想像していた

「ウギャー」

歌凛が突然泣き出し、健太が驚き立ち上がる

「なんで泣くんだよ」

どうしたらいいのかその場でオドオドし、結局私に泣き付く

「亜美、ごめん。俺どうしたらいいかわかんねぇ」

「クスッ」

「なんだよ。なんで笑うんだよ」

「だって、凄く困った顔してるんだもん」

「まじ俺あやせない」

「ほら、おいで」

健太の腕から歌凛を抱き寄せ

「お腹空いたかな?」

ベットに腰掛け、パジャマのボタンを外し、歌凛におっぱいをあげる

「泣き止んだ…」

初めて母乳を飲む姿を見た健太は目を逸らさず歌凛を凝視する

「母親になるってすごいことなんだな。あんなに痛いの我慢して赤ちゃん産んで、次の日にはもう母乳をあげるなんてな」

「痛かったけど歌凛を産んで良かったって思ってる。歌凛が産まれた時の感動は一生忘れられない」





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