約束〜二人で帰ろう〜
二人の女の子
私たちはとりあえず自己紹介をすることにした。話す以外、この部屋ではすることなどない。
「私は浜崎立羽と言います。……××県の中学三年生です」
私の声が嫌なほど室内に響く。体を動かすたびにジャラジャラと鎖が音を立てる。
「……私は、三木瑠璃(みきるり)です。十九歳です。××県で働いていました」
しばらく沈黙が流れる。私は不安に浸るのが嫌で、瑠璃さんに話しかけた。
「瑠璃さんはいつからここにいるんですか?」
私がそう訊ねると、瑠璃さんは「う〜ん……。一ヶ月くらい前から……かな?」と悲しげに笑う。
「えっ……一ヶ月……?」
一ヶ月もここで自由を奪われているということに、私は言葉を失う。
「立羽ちゃん……って呼んでいい?」
瑠璃さんが優しく微笑む。私は「はい!」と頷いた。
「話は全部聞いてた。私も欲望のために誘拐されたから、今立羽ちゃんの不安な気持ちはすごくわかる」
「瑠璃さんも……?」
瑠璃さんは元彼氏の妹の息子に好かれ、誘拐されたらしい。
「私は浜崎立羽と言います。……××県の中学三年生です」
私の声が嫌なほど室内に響く。体を動かすたびにジャラジャラと鎖が音を立てる。
「……私は、三木瑠璃(みきるり)です。十九歳です。××県で働いていました」
しばらく沈黙が流れる。私は不安に浸るのが嫌で、瑠璃さんに話しかけた。
「瑠璃さんはいつからここにいるんですか?」
私がそう訊ねると、瑠璃さんは「う〜ん……。一ヶ月くらい前から……かな?」と悲しげに笑う。
「えっ……一ヶ月……?」
一ヶ月もここで自由を奪われているということに、私は言葉を失う。
「立羽ちゃん……って呼んでいい?」
瑠璃さんが優しく微笑む。私は「はい!」と頷いた。
「話は全部聞いてた。私も欲望のために誘拐されたから、今立羽ちゃんの不安な気持ちはすごくわかる」
「瑠璃さんも……?」
瑠璃さんは元彼氏の妹の息子に好かれ、誘拐されたらしい。