約束〜二人で帰ろう〜
その時、扉がゆっくりと開く。私たちは会話をやめて扉の方を見た。
「……ご飯」
元彼氏の妹が、お盆に私と瑠璃ちゃんの夕食を乗せていた。コンビニに売られている鮭のおにぎりと、レタスとハムのサンドイッチだ。
お盆を私たちの近くに置くと、元彼氏の妹は扉をもう一度閉めた。
「えっ?手錠したままご飯を食べるの?」
戸惑う私に、瑠璃ちゃんは「そうだよ」と頷く。
「うまく食べられない時は、顔を突っ込んで食べた」
一人ならそうするしかない。でも今は……。
「はい、あーん」
私はサンドイッチを手にし、瑠璃ちゃんの口もとへ持っていく。
「お互いに食べさせればいいんじゃない?」
私がそう微笑むと、瑠璃ちゃんは「うん」と頷き口を開ける。
お互いに食べさせながら食べるご飯は、冷めているはずなのにおいしかった。
「……ご飯」
元彼氏の妹が、お盆に私と瑠璃ちゃんの夕食を乗せていた。コンビニに売られている鮭のおにぎりと、レタスとハムのサンドイッチだ。
お盆を私たちの近くに置くと、元彼氏の妹は扉をもう一度閉めた。
「えっ?手錠したままご飯を食べるの?」
戸惑う私に、瑠璃ちゃんは「そうだよ」と頷く。
「うまく食べられない時は、顔を突っ込んで食べた」
一人ならそうするしかない。でも今は……。
「はい、あーん」
私はサンドイッチを手にし、瑠璃ちゃんの口もとへ持っていく。
「お互いに食べさせればいいんじゃない?」
私がそう微笑むと、瑠璃ちゃんは「うん」と頷き口を開ける。
お互いに食べさせながら食べるご飯は、冷めているはずなのにおいしかった。