約束〜二人で帰ろう〜
「おかえり!今日の朝ご飯はもずく雑炊だぞ」

まだパジャマ姿のお兄ちゃんが玄関に来て言う。私は「もうお腹ペコペコだよ〜」と言いながら、手を洗ってリビングへと向かった。

テーブルの上には、雑炊とミツバとワカメのおひたし、そして干物の焼き魚が置かれている。

「散歩、ご苦労様」

お父さんがそう言いながら、私に麦茶を渡す。私は「ありがとう」と笑ってコップを受け取った。

「おじいさん、食事中に新聞を読まないでください!」

おばあちゃんがおじいちゃんにそう言うと、おじいちゃんが「あと二ページだけ……」と言う。

「この雑炊おいしいな!」

お父さんがそう言うと、お母さんが「当たり前よ!私は食堂で働いてるのよ」と笑う。

「立羽、今日帰ったらDVD一緒に見よう」

「え〜……。またホラーを借りてきたの?」

私の家はいつも賑やかだ。静かなのは眠っている時くらい。近所でも「明るい家族」として有名。
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