クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?
「女性は俺に言いました。
自分は、この国の王妃になる、と。
そんなことが出来るはずがない。
エドワード王には王妃様がすでにいらっしゃる。
この女は、異界から来たとか、最初からおかしなことを言っていた。
きっと、頭がおかしいのだと思っていましたが、本当に彼女は王妃になったのです。」

「なんと!それでは、最近、王妃になったアンジェラという者が、異界から来た者だというのか?」

「その通りです!」

「あの王妃が……
だ、だが…彼女のお腹の子は……」

いつもは冷静なアルバートさんが、かなり取り乱していた。
アルバートさんのそんな姿を見て、ジョシュアさんの話がいかに重大なことなのか、私にも何となくわかって来た。



「そうなんです。
誰の子かわからない子を妊娠した女を、なぜ、エドワード王が王妃にまでしたのか、俺には皆目わかりません。」

「確かにそうだな。
そもそも、その女性の子は、君の子でなくてはならないのだ。」

「……どういうことですか?」

「そうでなくては、魔法の力が復活出来ないからだ。
魔女の血を引く者、そして、異界から来た女性の間に生まれた子に、失われた魔法の力が宿る。
魔法の力が復活するのだ。
エドワード王は、この世に魔法の力を復活させ、ファーリンドを我が物にするつもりなのだ。」

「お、俺が…魔女の血を引く…者…?
魔法の力を復活…?
そ、そんな、まさか……」

ジョシュアさんは、頭を抱えて俯いた。
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