クローゼットに飛び込んだら、そこはイケメン天国(パラダイス)~これってもしやシンデレラストーリー!?




「カンナ…私達は出掛けて来るから、君はどこかで時間を潰していてくれ。」

そう言って、アルバートさんは私の前に皮袋を差し出した。
反射的に受け取ってしまったけど、これってもしかしてお金?



結局、三人は朝食を食べたらすぐにどこかに行ってしまって…
私は、宿にひとり残された。
モルガーナにはまだ来たばっかりだし、ひとりで出かけるのもなんか不安で…
だから、部屋にいたけど、お昼を過ぎたらお腹が空いてきて…
とりあえず、近場で何か食べるものを買おうと、私は町へ繰り出した。



最初は不安だったけど、町は活気に満ちていて、見て回るうちに何となく不安も消えていった。
果物とパンみたいなものを買って、空き地で食べた。
空き地には、私と同じように座って何かを食べてる人が何人もいた。
公園みたいなものなのかな?
お金の価値もわからないし、書いてある文字も読めなかったけど、何とか無事に買い物出来たことにもほっとした。



(読めない…?)



そういえば、他の人達はそんなこと言ってなかったけど、なんで私だけ文字が読めないんだろう?
おかしいなぁ…



それに、昨夜のネイサンさんの話。
あまりにも変。
でも、みんなはあのおかしな話を信じてる。
おかしい…おかしすぎるよ…
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