ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「もしもし、子猫のお嬢さん」
「にゃん! じゃなくて、はい!」
鼻唄の途中で急に高齢の男性に話しかけられたエリナは、驚いて飛び上がった。そして(やだ、わたしったら、無意識のうちににゃんにゃんって鳴いていたの?)と自分が猫化していることに気づいて軽くショックを受けた。
箒を握る手をふるふると震わせているエリナを見て、老人は自分が子猫を脅かしてしまったのだと勘違いしてしまった。
「おお、驚かせてすまんかったのう。大丈夫じゃ、わしは怪しいものではないのじゃ、いや、本当に」
目をまんまるにして箒を握りしめるエリナをなだめるように、老人はおろおろしながら言った。
「お前さんは、わしの孫が保護している子猫じゃろう? ほら、この耳を見ると良い。わしの孫は狼のルディなんじゃ」
「……狼のおじいさん……」
白髪頭についた狼の耳を見せられて、エリナは謎の老人の正体がわかってほっとした。
「ルディのおじいちゃんなんですね」
「ふぉっ」
可愛い子猫に『おじいちゃん』と呼ばれた老人は、妙な声を出してから頬を赤く染めた。
「そ、そうなんじゃ。わしはおじいちゃんなんじゃ。そうじゃな、『ギルおじいちゃん』とでも呼んでもらおうかな、うむ」
「……ギルおじいちゃん?」
「むふぉおっ、良いな、実に良い!」
エリナにおじいちゃん呼びをされて、狼の精悍な目尻は今や下がってしまい、孫娘にメロメロなおじいちゃんのものになってしまっている。
「にゃん! じゃなくて、はい!」
鼻唄の途中で急に高齢の男性に話しかけられたエリナは、驚いて飛び上がった。そして(やだ、わたしったら、無意識のうちににゃんにゃんって鳴いていたの?)と自分が猫化していることに気づいて軽くショックを受けた。
箒を握る手をふるふると震わせているエリナを見て、老人は自分が子猫を脅かしてしまったのだと勘違いしてしまった。
「おお、驚かせてすまんかったのう。大丈夫じゃ、わしは怪しいものではないのじゃ、いや、本当に」
目をまんまるにして箒を握りしめるエリナをなだめるように、老人はおろおろしながら言った。
「お前さんは、わしの孫が保護している子猫じゃろう? ほら、この耳を見ると良い。わしの孫は狼のルディなんじゃ」
「……狼のおじいさん……」
白髪頭についた狼の耳を見せられて、エリナは謎の老人の正体がわかってほっとした。
「ルディのおじいちゃんなんですね」
「ふぉっ」
可愛い子猫に『おじいちゃん』と呼ばれた老人は、妙な声を出してから頬を赤く染めた。
「そ、そうなんじゃ。わしはおじいちゃんなんじゃ。そうじゃな、『ギルおじいちゃん』とでも呼んでもらおうかな、うむ」
「……ギルおじいちゃん?」
「むふぉおっ、良いな、実に良い!」
エリナにおじいちゃん呼びをされて、狼の精悍な目尻は今や下がってしまい、孫娘にメロメロなおじいちゃんのものになってしまっている。