ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

「まあ、そんなに可愛い子猫ちゃんなの？　わたくしもぜひ、お会いしたいわ」

　王妃が両手の指を組み合わせて言った。

「それに、子猫ちゃんの作る変わったお料理というのにも興味がありますもの」

　人の良さそうな王妃に、ギルバートは頷いて言った。

「おお、サランティーナ妃よ、確かにそうじゃな。あの子の作った『ハンバーグ』なるものは、こう、ナイフを入れた途端に切り口からじゅわあっと肉汁が溢れ出してのう、口に入れると、柔らかいのにステーキのように肉の旨味が広がって、なんとも幸せな気待ちになる美味しい食べ物なのじゃよ」

　ハンバーグの味を思い出して、ギルバートは口元をほころばせた。

「不思議な旨味のあるキノコのソースがかかっていてな、炊きたてのご飯なるものと共に口に入れると、なんとも言えぬ美味しさのハーモニーとなって、もっと、もっとと手が動いてハンバーグを切ってしまうのじゃ！」

　久しぶりに焼いた肉の旨味を味わったギルバートの、真に迫った感想を聞いて、サランティーナ王妃は唾をごくりと飲み込んだ。