ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

「まあ、前王陛下の表現力は素晴らしいですわね。わたくし、そのハンバーグが今すぐ食べたくて仕方がない気持ちになってしまいましたもの」

　サランティーナ王妃は、多くの女性がそうであるように、美味しい料理やお菓子に目がないのだ。

「うむ、わしももっとあれを食べたい！」

　そこに、フランセスも加わった。

「僕ももう一度ハンバーグを食べたいです！　ああ、祖父殿の話でまたあの味を思い出してしまいましたよ……なんとも美味しい夕食でしたよね」

「そうじゃのう、あの手作り感がたまらんかったのう……またハンバーグが食べたいのう……」

「羨ましいですわ……ああ、幻のハンバーグよ、わたくしも食べてみたいわ、ハンバーグを……」

「食べたいです、ハンバーグを……」

　父と妻と息子がハンバーグに思いを馳せてしまったので、国王は（いかん、皆正気を失っている！　これほどまでに王族の心を奪うとは、恐るべし子猫よ。やはり只者ではないな！）と頭を抱えるのであった。