ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

「その箱はなんですか？」

　ルディがふたつの箱を開けると、中からロイヤルブルーのワンピースドレスと履きやすそうな革の軟らかい靴が現れた。

「これを着て登城しろということだな」

「そうですね」

　膝丈のワンピースドレスは、動きやすそうなシンプルなデザインで、エリナの身体にぴったりのサイズらしい。国王の間者がこっそり調べたのだろう。

「さあ、『青弓亭』に行こう。おそらくミメットも面食らっているだろうからな」

「はい……王宮への呼び出しって、滅多には……」

　エリナの問いに、ルディはしかつめらしい顔で答えた。

「ない。平民が突然呼び出されるなどということは、普通、まずない。しかも、直々に褒美を与えるなどということは、貴族や騎士が余程の手柄を立てた時でないと行わない……はずなんだが」

　ルディはため息をついた。

「うちの家族は食い意地が張っている、ということなのかな……」