ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

　料理人たちのむせび泣き（料理長から伝染していた）が収まると、ふたりはてきぱきと指示をしながらハンバーグ作りに取りかかった。

「材料はたっぷりあるし、みんなが食べられる分を作っちゃっていいよね？」

　エリナがミメットに尋ねた。

「ああ。これだけ用意されているんだから、きっとかまわないさ！　ねえ、ルディ」

「まかないの分を作ったくらいじゃスカイヴェンの国庫は傾かないから安心して作ってくれ」

　そして、ミメットが包丁を握って大変な勢いで挽き肉を作る様子に「おおおーっ」と感嘆の声が上がり、腕に覚えのある料理人が負けじと挽き肉作りに参加して、さらにエリナの説明を皆でメモに取る。

「こうして、真ん中をくぼませまーす」

「了解でーす」

　やがて王宮の厨房では、大量のハンバーグが美味しそうに焼き上がった。

「エリナさん、ご飯が炊き上がりました」

「……はい、一粒一粒お米が立っていて、うまく炊けていますね。この、底のお焦げが香ばしくて美味しいので、うまく分けてくださいね。ソースはできていますか？」

「はい、付け合わせの用意も大丈夫です」

　エリナが大好きなミルクスープもたっぷり作られて、ハンバーグ定食が完成した。