ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「あの、ごめんなさい。あなたにお会いできたことが嬉しくて、興奮してしまいました」

 モフモフから離れたくない気持ちをぐぐっと押し込めて、江理奈は床に座って言った。

「申し遅れましたが、わたしの名前は……」

 その時、江理奈の頭の中でフォーチュナの言葉が響いた。

『この世界でのあなたの真名はフェアリナというの。でも、それは本当に信頼できる相手にしか明かしてはなりません』

 江理奈は小さく頷いてから「わたしの名前はエリナと言います。どうぞよろしくお願いします」と自己紹介をして、頭を下げた。

「そして……実はわたしは、ここがどこだか、なんでこのベッドにもぐりこんでいたのか、まったくわかっていません」

「なんだと?」

「ごめんなさい、自分の名前しかわからないんです」

「……」
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