ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

　こうして、エリナは『青弓亭』の持ち主であるギギリクに正式に店を任され、ミメットと力を合わせて盛り立てていくことになった。

　彼女たちが作る美味しい料理は、お客たちの心をつかみ、はるばる上京してきた知り合いを店に連れてくる者も多かった。

「ミメット姉さん、嬉しいですね」

「ああ。みんな、いい顔して食べてくれるね」

　ふたりのファンになって「手が空いたら摘みなよ」「店に飾るといいぞ」と、お菓子や花まで持ってきてくれる客もいる。そして彼らは働き者のふたりに「いつも美味しいものを食べさせてくれてありがとうな！」と、感謝の言葉を惜しみなくかけてくれるのだ。

　そんなふたりの娘猫を、いつも見守っているのが王都警備隊の騎士たちだ。

　彼らが目を光らせ、時には押し寄せた客たちをさばいてくれる（そして、臨時のウェイター業までこなしてくれる）ので、若い女性ふたりでも安心して店をやっていけるのだ。

　まあ、一番鋭い眼光で見守るのは、ご存知の狼隊長なのだが。