ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～
料理人エリナ
　キッチンは、当然大人の背丈に合わせて作られているので、10歳の女の子であるエリナには高過ぎた。そこで、ミメットは裏から木箱をふたつ持ってきて、調理台と火の前に置いた。

「この火は、どうやって付けるんですか？」

　それはガスレンジに似ていたが、スイッチのようなものが５つ並んだ横に赤い石がはまっていて、エリナには使い方がわからない。

「この石はなんですか？」

　中で赤い光が揺らめく石は、ルディの家にあった水差しに付いていた石に似ていた。あちらは青い光を閉じ込めていたが。

「これは火の魔石だよ。魔石の使い方も知らないなんて、どこからやってきたお嬢さまなの？　これは業務用の上等な石だから、かなり大きな火力が使えるんだ。子どもには火が大き過ぎるから気をつけるんだよ」

　ミメットは、４つのスイッチは右からとても大きな炎のスイッチ、大きい、中くらい、小さなもの、火を消すスイッチだと説明した。

「押せば付くから、気をつけて使ってね」

「はい」

　エリナは何度か魔石を押して、火の大きさを確認した。
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