ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
 興奮のあまり、ミメットの肩から上はキジトラの猫の姿になってしまった。

「よしよし、エリナは可愛いねえ」

 大好きなモフモフさんに抱っこされた上、ゴロゴロ言いながら頬ずりされては、モフモフスキーのエリナはたまらない。思わず「むふん」と変な声を出してしまった上、ミメットのふんわりした猫の毛を両手で掻き回してしまった。

「うはあ、ミメット姉さん、柔らかいですぅ、モッフモフですぅ」

「ううん、エリナったら本当に可愛い子猫だね! んもう、その小さな手でかかれると、ひっくり返ってお腹を見せたくなってきちゃうよ、困った子猫ちゃんだこと!」

「姉さーん」

「エリナー」

 モフる者とモフられる者。

 禁断の光景を前にして、サファンとキーガスは内心で『羨ましいなあ……』と思った。

 しかし、ルディだけは『なぜだろう? エリナがこんなにもしっかりしているのは、苦労してきたせいだけなのか? それとも、彼女にはなにか深い事情があるのだろうか?」と、アイスブルーの目を細めて思いを巡らせるのであった。
< 56 / 209 >

この作品をシェア

pagetop