ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「行ってらっしゃーい」

 エリナは小さくて白い耳をぴこぴこと動かして、ルディ隊長とサファン、キーガスの出勤を見送った。

「エリナはそこに座って待ってな!」

 そう言うとミメットはエリナの口に飴玉をひとつ放り込み、すごい速さで洗い物を始めた。
 兄のギギリクと食堂をやっている時には、ミメットは洗い物とウェイトレスを担当していたので、大変手際がいいのだ。

 そう、料理以外は。

 エリナは、口の中で飴玉をコロコロと転がして、その甘さを楽しんだ。彼女は切り詰めた生活を送っていたため、お菓子はめったに口に入らなかったのだ。

 頬を緩ませて「甘ーいにゃん」と喜んで飴玉を舐めるエリナの可愛さに内心できゅんきゅんしながら、ミメットは片付けを終えた。
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