ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

　ふたりが無言でカツレツ定食を食べていると、店の扉が開いて男性が３人入ってきた。

「おや、今日の夜は俺たちが来る日なのに、サファンとキーガスと、隊長まで？……なんだ、この美味しそうな匂いは？」

　獣人は鼻が良いのだ。特に犬の獣人は、鼻をふんふんさせながら足早にキッチンの方へ向かおうとした。

「ギギリクが戻ったの？」

「違う」

「うわあ」

　目の前に狼が現れたので、白黒のぶちの犬耳をした獣人はのけぞった。

「ルディ隊長、びっくりさせないでくださいよ！　でも、この匂いは明らかにミメットが料理したものではありませんよね？」

「いいから黙ってテーブルに着け。今夜のメニューはカツレツ定食で、大盛りと普通盛りが選べるがどっちだ？　マイク、速やかに返答せよ！」

　仕事の口調で言われた犬のマイクは、その場で直立不動になって答えた。

「はっ、大盛りであります！」

「よろしい！　着席！」

「はっ！」

　犬の騎士マイクは、敬礼をするとキビキビとした動作で席に着き、そして首を傾げた。

「あれ？　なんで隊長が注文を取っているんだ？」