ねこねこ幼女の愛情ごはん～異世界でもふもふ達に料理を作ります！～

「はい、お待ちどうさま！　カツレツ定食二丁あがり！」

「料理が出てくるのも早くて、手際がいい……こ、子猫、だと？」

「お待ちどうさまですー」

　カウンターに近づいた熊のアルデルンは、料理の師匠のエリナが小さく可愛い子猫であることに気づき、驚いた。

「ええと……」

　ただでさえ皆に恐れられがちな身体の大きな熊男は、まだ小さなエリナにどう話しかければいいのかと悩む。

「大盛りのミルクスープです。熱々だから、火傷しないでくださいね」

　白くてふわふわした耳の子猫ににっこり笑われた熊は、その反応に動揺した。そんなアルデルンに、ルディが厳しい声をかける。

「その子は俺が保護している子猫だ」

「隊長が、保護、ですか？」

「そうだ」

　意味ありげにギロリと睨まれたアルデルンは、ルディに問いかけた。

「隊長……嫁にしては若すぎませんか？」

「嫁ではない！　繰り返す、嫁ではない！」

　ルディは自分の皿をさっさと運ぶと、立ち尽くす熊に「熱いうちに食え」と言った。