ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「とても美味しい料理だったわ!」
「こんな美味いものだったとは。思いきって店に入って良かったよ」
「ミメット、エリナ、素晴らしい料理をありがとうね」
客たちに絶賛されて、エリナとミメットは安心した。
親切心で食べる騎士たちだと少々点が甘くなる可能性がある。しかし、美味しいものを求めて自分のお金を出した客なら、その評価はシビアなはずだ。
「可愛い子猫ちゃんが作ったと思うと、余計に美味しくなっちゃったよね」
「ねー」
……シビアな、はずだ。
「ありがとうございましたー」
口々に「また食べにくるよ」と言う客たちを見送って、エリナとミメットはほっと肩の力を抜いた。
「よかったあ、喜んでもらえましたね!」
「うん! エリナ、みんなあんたのおかげよ、ありがとう!」
「ううん、ミメット姉さんががんばって、作り方を覚えたからですよ。姉さんにはお料理の才能がちゃんとあるんですよ」
「エリナーッ、あんたってなんていい子なの!」
エリナを抱き上げたミメットは感動して肩まで猫化したので、ふわふわの猫に頬ずりされたエリナは「ふおおっ、なんという天国!」と子猫にしては少しおっさんくさい声で鼻息を荒くしながら、キジトラの猫を存分にモフったのであった。