ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「お疲れさまー、エリナ、明日も来てね! 絶対に来てね!」

「お仕事ですから、もちろんちゃんと来ますよ」

 後片づけはミメットの得意技だったのであっという間に終わり、今夜は店じまいすることになった。
 エリナはミメットに「それじゃあ、また明日お願いしまーす」と手を振った。

「俺、明日も食べに来たいなあ」

 美味しいものが食べられてご機嫌の狐のサファンは、豊かな尻尾をふっさふっさと振りながら言った。他の隊員たちも「あ、俺も食べにきたい!」「そう言うなら俺もだな」などと口々に言う。

「順番を守れ。他の隊員も、『青弓亭』を見守っていた仲間なのだからな」

「はい、隊長。でも、代わってもらうのはアリでしょ?」

「……サファン、ズルは……駄目だ」

 虎が真面目に注意する。

「キーガスだって食べたいだろう?」

「それは……食べたい」

「だろ! 明日はなにが出るのかなって考えたら、絶対に食べにきたいだろ?」

「ぐむむ……絶対にきたい……立派な虎としてズルをするわけには……だが、食べたい……」

 虎は、真剣に悩みだした。

 どうやら明日は、誰が『青弓亭』当番になるかで揉めそうである。
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