ねこねこ幼女の愛情ごはん~異世界でもふもふ達に料理を作ります!~
「あれ? ルディさん、どこに行くんですか?」

 二階建ての家に入ったルディが、昨日とは違う部屋にエリナを連れて行くので、彼女は不思議に思った。

「二階に使っていない部屋があったから、片付けさせたんだ」

 エリナを抱き上げたまま、ルディが部屋の扉を開けて「今日からここがお前の部屋だ」と言った。

「わあ、部屋ができてる!」

 窓には新しいカーテンが下がり、新しいベッドと家具が置かれていた。どれも女性が喜びそうな優美なデザインで、可愛らしいが落ち着いたインテリアの、暮らし良さそうな部屋に仕上がっていた。

「気に入ったか? タンスに今日買った服をしまうといい」

 エリナを下ろしたルディは、『青弓亭』から持ってきた買ったばかりの服の入った袋を渡した。

「もっとたくさん買って良かったんだぞ」

「これで充分ですよ。ルディさん、ありがとうございます」

 エリナはぴょこんとお辞儀をすると、さっそくタンスに服をしまった。

「他に要り用なものがあったら、ミメットと一緒に買ってきていいぞ。俺には女の子に必要なものがわからないからな。遠慮はするなよ」

「ありがとう、ルディさん。お給料が出たら返しますからね」

「いや、その必要はない」

 ルディは、キリッとした顔で自分を見上げるエリナの頭を撫でながら言った。

「俺がお前の後ろ盾になると言っただろう? 気にせずに甘えろ。そして、いつかお前が大人になった時に、困っている子どもに親切にしてやれ」
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