花のようなる愛しいあなた
久しぶりに一緒に遊んだ後は、豊国神社に初詣に行く。
その後は毎年恒例の年初めの挨拶やらがあり、落ち着いた頃に家臣たちを集めての宴会などを開く。
そして豊臣家としての行事が終わると、千姫の元に側室たちが年賀の挨拶にやって来た。
「あけましておめでとうございます」
「おめでとうございます」
側室たちはみんな秀頼よりも少し歳上の女性達だったので、16〜20歳くらいだろうか。
艶めいた美しさがある。
あと4年でこんな風にキレイになれるだろうか。
千姫は少し不安だったりしていた。
側室の一人、佐奈さんは秀頼の第二子を身籠った。
千姫は佐奈さんが過ごしやすいように陽当たりの良い部屋を用意させ調度品なども揃えさせた。
「本当にこんなに良くしていただいて」
「元気なお子を産んでください!」
「頑張ります」
「ねぇ、お姉ちゃん、子供が産まれたら遠くに追いやられるってホント?」
近くにいた佐奈さんに付いてる女童が不安そうに尋ねた。
「こら、やめなさい」
佐奈さんは注意するが女童は不満そうだ。
「だって何で子供を産んだら追い出されなきゃいけないの!?
意味わかんないし」
昨年末、千尋さんは国松を連れ実家に帰って行った。
大坂城は来客が多い城である。
国松の情報が徳川家に入るのは極力避けたい。
千尋さんの申し入れもあり、実家に帰ってもらうことになった。
実家は藤原氏の流れを汲む某家らしいが、清華家の以上の家格を有するどこかの家に養女にしてもらい、今後に備えるようだ。
安全な場所でしっかりとした教育を受けさせ、いざという時まで隠れていてもらう。
情報がふわっとしているのは、敵を欺くにはまず味方から…ということらしい。
「ごめんなさい、当家の都合で…」
今度産まれる子も同じく大きくなるまで安全な場所にいてもらわなくてはならない。
佐奈さんは両親を亡くしているため帰る場所がない。
不安がっている女童は佐奈さんの妹で加奈という。
「姫様のせいではありません、どうか頭をお上げください」
「絶対不自由はさせないようにお願いするので!」
「姫様や秀頼様としばらくお会いできなくなるのは寂しいですが、産まれてくるこの子と引き離されるわけではないですから辛いことはございませんわ」
この時代、乳児の死亡率はものすごく高い。
ものすごく高い故に暗殺されたとしてもわかりにくい。
本来はお子が産まれたことを大々的に発表したいところだが、きちんと育てることの方が大切だ。
千姫も佐奈さんも気を引き締めた。
その後は毎年恒例の年初めの挨拶やらがあり、落ち着いた頃に家臣たちを集めての宴会などを開く。
そして豊臣家としての行事が終わると、千姫の元に側室たちが年賀の挨拶にやって来た。
「あけましておめでとうございます」
「おめでとうございます」
側室たちはみんな秀頼よりも少し歳上の女性達だったので、16〜20歳くらいだろうか。
艶めいた美しさがある。
あと4年でこんな風にキレイになれるだろうか。
千姫は少し不安だったりしていた。
側室の一人、佐奈さんは秀頼の第二子を身籠った。
千姫は佐奈さんが過ごしやすいように陽当たりの良い部屋を用意させ調度品なども揃えさせた。
「本当にこんなに良くしていただいて」
「元気なお子を産んでください!」
「頑張ります」
「ねぇ、お姉ちゃん、子供が産まれたら遠くに追いやられるってホント?」
近くにいた佐奈さんに付いてる女童が不安そうに尋ねた。
「こら、やめなさい」
佐奈さんは注意するが女童は不満そうだ。
「だって何で子供を産んだら追い出されなきゃいけないの!?
意味わかんないし」
昨年末、千尋さんは国松を連れ実家に帰って行った。
大坂城は来客が多い城である。
国松の情報が徳川家に入るのは極力避けたい。
千尋さんの申し入れもあり、実家に帰ってもらうことになった。
実家は藤原氏の流れを汲む某家らしいが、清華家の以上の家格を有するどこかの家に養女にしてもらい、今後に備えるようだ。
安全な場所でしっかりとした教育を受けさせ、いざという時まで隠れていてもらう。
情報がふわっとしているのは、敵を欺くにはまず味方から…ということらしい。
「ごめんなさい、当家の都合で…」
今度産まれる子も同じく大きくなるまで安全な場所にいてもらわなくてはならない。
佐奈さんは両親を亡くしているため帰る場所がない。
不安がっている女童は佐奈さんの妹で加奈という。
「姫様のせいではありません、どうか頭をお上げください」
「絶対不自由はさせないようにお願いするので!」
「姫様や秀頼様としばらくお会いできなくなるのは寂しいですが、産まれてくるこの子と引き離されるわけではないですから辛いことはございませんわ」
この時代、乳児の死亡率はものすごく高い。
ものすごく高い故に暗殺されたとしてもわかりにくい。
本来はお子が産まれたことを大々的に発表したいところだが、きちんと育てることの方が大切だ。
千姫も佐奈さんも気を引き締めた。