花のようなる愛しいあなた
客人の対応が一通り終わると千姫は別の部屋に移動して授業を受ける。
大坂城には本当にたくさんの女性が生活をしていて、それぞれが得意分野があって千姫や松に教えてくれた。
午後の授業は前半と後半に分かれていて、前半は主に座学。
後半は雅楽やら薙刀などの実習系が多かった。
完姫は運動能力に優れているらしく、実習系の授業ではいろいろと指南してくれた。
千姫もどちらかというと座学よりも実習系の方が得意なようだった。
やっぱり姉妹だなぁと多喜は二人を見ていて思った。
秀頼は政治を勉強するため午前中は政務室にいる。
結婚を機に政務見習いを始めたそうだ。
「だからまだ何もわからない」と言っていた。
午後からは別の部屋で授業を受けているのだが時間帯によっては御簾の間から垣間見れる時がある。
特に午後の後半は武芸や馬の稽古を主に行っているので尊いことこの上ない。
侍女たちは、秀頼のことや乳兄弟の重成のことなどいろいろ教えてくれた。
秀頼は侍女たちにもフレンドリーで思いやりのある好青年であると評判だった。
主人でもあり、最大の推しだと誰もが熱く語っていた。
江戸城では男たちがものすごいえばってたので、男たちが侍女達に優しく話しかけられたりとか考えられないことだったし、侍女たちが主についてキャーキャー騒ぐのにもちょっと驚きだった。
けれど、女性たちが活き活きと楽しんで過ごす様子は心地よかった。
「姫様がお越しくださって、本当に私たちも嬉しいです!」
「秀頼様も笑顔がより優しくなったような気がしますわ」
「ありがとうございます。千も大さかにこれてよかったです」
ちなみに、イケメン重成にもファンが相当ついているようだった。
詰め込み教育で自由時間もあまりないと思いきや、意外と遊ぶチャンスは多かった。
夕食の後は主に自由時間で、淀殿やその側近たちはお酒を飲み楽しくはしゃいでしまうことが多かったので子供たちはその隙にみんなで集まって大騒ぎしたりした。
また来客が多い時やややこしい会議が長引いたときや天候が悪い時などは時間割が変更になったり自習になったりする。
千姫や松と秀頼や重成は場所を決めて鬼ごっこやかくれんぼなどして遊んだ。
たまに完姫たちも合流する。
大人たちに見つかると怒られるので、こっそりと集まる。
「あーー、やっぱり体動かすって良いわね!
もう、公卿の勉強とか窮屈で嫌になる!!」
完姫はもうすぐ名門公卿の九条家に輿入れすることが決まっていて、そのため勉強漬けの毎日なのだった。
黙って座っていれば美しい完姫だったが、どうやらストレスがたまって大暴れしたくなるらしく、完姫がいる時は相撲ごっことかチャンバラとか体を張るものが多かった。
しかも完姫は誰よりも上手だった。
かくれんぼは重成が得意だった。
「俺、秘密の通路知ってるんだぜ♪」
重成はあちこちの裏通路や隠し部屋をよく知っていた。
「この地下通路、あの櫓に通じてるんだぜ!」
重成はどや顔で言う。
完姫も負けてない。
「あっちの井戸は遠くの東屋に通じてるのは知ってる!?」
大坂城は探検のし甲斐があって面白い。
「よし、じゃぁ今日はこの通路を探検だ!」
「おお!!!」
みんなで泥だらけになって遊ぶ日が続いた。
大坂の暮らしは楽しくて、江戸のことなど忘れてしまう。
千姫はホームシックにかかることもなく大坂に馴染んでいった。
大坂城には本当にたくさんの女性が生活をしていて、それぞれが得意分野があって千姫や松に教えてくれた。
午後の授業は前半と後半に分かれていて、前半は主に座学。
後半は雅楽やら薙刀などの実習系が多かった。
完姫は運動能力に優れているらしく、実習系の授業ではいろいろと指南してくれた。
千姫もどちらかというと座学よりも実習系の方が得意なようだった。
やっぱり姉妹だなぁと多喜は二人を見ていて思った。
秀頼は政治を勉強するため午前中は政務室にいる。
結婚を機に政務見習いを始めたそうだ。
「だからまだ何もわからない」と言っていた。
午後からは別の部屋で授業を受けているのだが時間帯によっては御簾の間から垣間見れる時がある。
特に午後の後半は武芸や馬の稽古を主に行っているので尊いことこの上ない。
侍女たちは、秀頼のことや乳兄弟の重成のことなどいろいろ教えてくれた。
秀頼は侍女たちにもフレンドリーで思いやりのある好青年であると評判だった。
主人でもあり、最大の推しだと誰もが熱く語っていた。
江戸城では男たちがものすごいえばってたので、男たちが侍女達に優しく話しかけられたりとか考えられないことだったし、侍女たちが主についてキャーキャー騒ぐのにもちょっと驚きだった。
けれど、女性たちが活き活きと楽しんで過ごす様子は心地よかった。
「姫様がお越しくださって、本当に私たちも嬉しいです!」
「秀頼様も笑顔がより優しくなったような気がしますわ」
「ありがとうございます。千も大さかにこれてよかったです」
ちなみに、イケメン重成にもファンが相当ついているようだった。
詰め込み教育で自由時間もあまりないと思いきや、意外と遊ぶチャンスは多かった。
夕食の後は主に自由時間で、淀殿やその側近たちはお酒を飲み楽しくはしゃいでしまうことが多かったので子供たちはその隙にみんなで集まって大騒ぎしたりした。
また来客が多い時やややこしい会議が長引いたときや天候が悪い時などは時間割が変更になったり自習になったりする。
千姫や松と秀頼や重成は場所を決めて鬼ごっこやかくれんぼなどして遊んだ。
たまに完姫たちも合流する。
大人たちに見つかると怒られるので、こっそりと集まる。
「あーー、やっぱり体動かすって良いわね!
もう、公卿の勉強とか窮屈で嫌になる!!」
完姫はもうすぐ名門公卿の九条家に輿入れすることが決まっていて、そのため勉強漬けの毎日なのだった。
黙って座っていれば美しい完姫だったが、どうやらストレスがたまって大暴れしたくなるらしく、完姫がいる時は相撲ごっことかチャンバラとか体を張るものが多かった。
しかも完姫は誰よりも上手だった。
かくれんぼは重成が得意だった。
「俺、秘密の通路知ってるんだぜ♪」
重成はあちこちの裏通路や隠し部屋をよく知っていた。
「この地下通路、あの櫓に通じてるんだぜ!」
重成はどや顔で言う。
完姫も負けてない。
「あっちの井戸は遠くの東屋に通じてるのは知ってる!?」
大坂城は探検のし甲斐があって面白い。
「よし、じゃぁ今日はこの通路を探検だ!」
「おお!!!」
みんなで泥だらけになって遊ぶ日が続いた。
大坂の暮らしは楽しくて、江戸のことなど忘れてしまう。
千姫はホームシックにかかることもなく大坂に馴染んでいった。