花のようなる愛しいあなた
◆慶長11(1606)年◆
◇正月◇
慶長11(1606)年、正月。
「今年もやりますか、恒例の羽根突き」
「おおーーー!!!」
最近は早朝に農業を密かにやってるせいか、みんなやたらと寝起きが良い。
秀頼が呼びかけるまでもなく、みんな自然と中庭に集合した。
成長したせいなのか農業で足腰が鍛えられたせいか
姫たちは確実にスキルアップしていた。
去年は20回落とさないようにするのがやっとだったが、
今年は50回までいけた。
「すごいよ、お千ちゃんもお松ちゃんも上手になったね」
ちびっ子たちの成長の早さに秀頼も重成もちょっとびっくりする。
「来年くらいには俺たち打ち負かされるかもな」
重成の言葉に松は嬉しそうに言う。
「その時は重さんの顔がまた墨だらけになるかもね」
みんな重成の墨だらけの顔を思い出して、苦しくなるくらい笑う。
「だからさ、この面子で勝負事すると罰ゲーム受けるのって俺だけなわけ?
絶対やんねーからな!!」
「あ、そろそろ初詣に行く準備の時間だね」
「じゃ、戻るか」
秀頼と重成は千姫の部屋の近くにある物置の扉をおもむろに開けた。
「!?」
驚く千姫と松に向かって重成はにやっと笑って言った。
「実は、この小屋から地下に潜ると俺たちの部屋のすぐ近くに出るんだ」
「そんな秘密ルートがまた…」
地下の通路はそこそこ狭い。
「ここって絶対秀吉さまがお忍びで使ってたよな…」
そして天井が低い。
「今はいいけど、僕たちの成長スピードを考えるとこの通路はいずれ使えなくなるね…」
2人は前屈みになりながら自室に戻って行った。
「今年もやりますか、恒例の羽根突き」
「おおーーー!!!」
最近は早朝に農業を密かにやってるせいか、みんなやたらと寝起きが良い。
秀頼が呼びかけるまでもなく、みんな自然と中庭に集合した。
成長したせいなのか農業で足腰が鍛えられたせいか
姫たちは確実にスキルアップしていた。
去年は20回落とさないようにするのがやっとだったが、
今年は50回までいけた。
「すごいよ、お千ちゃんもお松ちゃんも上手になったね」
ちびっ子たちの成長の早さに秀頼も重成もちょっとびっくりする。
「来年くらいには俺たち打ち負かされるかもな」
重成の言葉に松は嬉しそうに言う。
「その時は重さんの顔がまた墨だらけになるかもね」
みんな重成の墨だらけの顔を思い出して、苦しくなるくらい笑う。
「だからさ、この面子で勝負事すると罰ゲーム受けるのって俺だけなわけ?
絶対やんねーからな!!」
「あ、そろそろ初詣に行く準備の時間だね」
「じゃ、戻るか」
秀頼と重成は千姫の部屋の近くにある物置の扉をおもむろに開けた。
「!?」
驚く千姫と松に向かって重成はにやっと笑って言った。
「実は、この小屋から地下に潜ると俺たちの部屋のすぐ近くに出るんだ」
「そんな秘密ルートがまた…」
地下の通路はそこそこ狭い。
「ここって絶対秀吉さまがお忍びで使ってたよな…」
そして天井が低い。
「今はいいけど、僕たちの成長スピードを考えるとこの通路はいずれ使えなくなるね…」
2人は前屈みになりながら自室に戻って行った。