花のようなる愛しいあなた
翌日、秀頼と重成は珍しく朝食にやって来なかった。
美也が苦笑しながら言う。
「秀頼さまも重成も慣れないお酒飲まされすぎちゃって、二日酔いみたいなのよ」
淀殿が小声で唸る。
「……私だって二日酔いで頭がガンガンしてるわよ……」
「なーに言ってるんですか!お方様は毎日二日酔いでしょう!」
おばば様がげらげら笑いながらツッコミを入れる。
「うるっさいわね…」
美也が淀殿に目配せする。
淀殿は何かに気づいたようだった。
「…秀頼さまもそのうちお酒に強くなりますでしょ!」
そして黙々と朝食を食べ始めた。

秀頼と重成がいない食事は何だかとても味気なくてつまらないものに千姫は感じた。

二日酔いってそんなに辛いのかなぁ…?
< 76 / 170 >

この作品をシェア

pagetop