身代わり王女の禁断の恋
「無理に決まっておるではないか。
そなたは、いずれ女王となる身。
法で公爵家以上の位の者としか結婚できない
のは、知っておろう。」

「知ってるわ。
でも、結婚できないのは、女王よ。
私はまだ女王じゃないわ。」

私が言うと、

「そのような屁理屈が通ると思っておるのか?
国民が納得できなければ、場合によっては
暴動が起こるやもしれぬのだぞ。」

と厳しい顔で答える。

「だったら、私は女王にはならないわ。
王位継承権を放棄する。」

「なっ…何をバカな… 」

「あら、私は本気よ。
王位はアルフが継げばいいじゃない。」

私がそう言うと、お父さまとクラウスが困ったように顔を見合わせた。

「アルフレートは、今、幽閉中でな。」

お父さまがぼそっと口にする。

は!?

「なんでよ?」

「話せば長いことなんだが… 」

お父さまはクラウスをチラリと見た。

クラウスは、お父さまの言葉を引き継いで説明をしてくれる。
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