身代わり王女の禁断の恋
私はクラウスに案内されて、王女殿下の部屋ではない別の部屋に入った。
「あ、バイオリン!」
私は、愛用のバイオリンが机の上に置かれてるのを見つけて駆け寄った。
「では、今日はこちらでお過ごしください
ませ。」
クラウスが頭を下げて部屋を出ようとするので、私は慌てて呼び止めた。
「クラウス!」
「はい。」
「あの、ありがとう。」
私がお礼を言うと、クラウスは驚いたように目を見張った。
「なぜ、『ありがとう』なんです?
私は、酷いことしかしてないと
思いますが…」
「だって、私を出してくれたじゃない。
酷いこともされたかもしれないけど、
それでも私は、やっぱり、『ありがとう』
って言いたいの。
クラウスは、ダンスも教えてくれたし、
私のためにいろいろ身の回りのことも
してくれたでしょ?
だから、クラウス、ありがとう。」
クラウスは一瞬、困ったような表情を浮かべて、そのまま黙って一礼して退室していった。
「あ、バイオリン!」
私は、愛用のバイオリンが机の上に置かれてるのを見つけて駆け寄った。
「では、今日はこちらでお過ごしください
ませ。」
クラウスが頭を下げて部屋を出ようとするので、私は慌てて呼び止めた。
「クラウス!」
「はい。」
「あの、ありがとう。」
私がお礼を言うと、クラウスは驚いたように目を見張った。
「なぜ、『ありがとう』なんです?
私は、酷いことしかしてないと
思いますが…」
「だって、私を出してくれたじゃない。
酷いこともされたかもしれないけど、
それでも私は、やっぱり、『ありがとう』
って言いたいの。
クラウスは、ダンスも教えてくれたし、
私のためにいろいろ身の回りのことも
してくれたでしょ?
だから、クラウス、ありがとう。」
クラウスは一瞬、困ったような表情を浮かべて、そのまま黙って一礼して退室していった。