身代わり王女の禁断の恋
身代わり王女
・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・
身代わり王女
・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・
私はそのまま王宮から出してもらえず、一晩を過ごすこととなった。
王女の部屋は、最初に入った居室、王女が眠る寝室の他に、書斎があり、そこに私用のベッドが用意されていた。
うちのベッドよりふかふかで寝心地はいいはずなのに、なかなか寝付けない。
これからの事に対する不安と、隣室の人の気配、慣れない枕。
その全てが、私の眠りを妨げた。
それでも明け方になり、ようやく、ウトウトと眠りに就くけれど、ダニエラの声によって、それも儚く終焉を迎えた。
「クリスさま、おはようございます。
クリスさまの身の回りの物をお持ち
致しましたよ。」
「ん… ダニエラ… 今、何時?」
私が寝ぼけた声で問うと、
「6時でございます。
クリスさま、早く起きてください。
今日から王女さまの先生をなさるんです
よね?
寝坊をして遅刻をする先生なんて、聞いた
こともございませんよ。」
とダニエラがいつものように賑やかに言う。
ん?
王女の先生!?
驚いた私は、一瞬で目が覚めた。
「ダニエラ、どういうこと!?」
私に尋ねられて、ダニエラの方が目を丸くする。
「どうもこうも、昨日、あの後、使いの方が
おっしゃってましたよ。
クリスさまが、王女さまにピアノと
バイオリンをお教えになるためにお城に
住み込みになるって。
違うんですか?」
クラウスさまは、なかなかどうして、嘘がとてもお上手らしい。
「違わないわ。
私、寝ぼけてたみたい。
ダニエラは、ここにずっといるの?」
身代わり王女
・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・:・:・:*:・
私はそのまま王宮から出してもらえず、一晩を過ごすこととなった。
王女の部屋は、最初に入った居室、王女が眠る寝室の他に、書斎があり、そこに私用のベッドが用意されていた。
うちのベッドよりふかふかで寝心地はいいはずなのに、なかなか寝付けない。
これからの事に対する不安と、隣室の人の気配、慣れない枕。
その全てが、私の眠りを妨げた。
それでも明け方になり、ようやく、ウトウトと眠りに就くけれど、ダニエラの声によって、それも儚く終焉を迎えた。
「クリスさま、おはようございます。
クリスさまの身の回りの物をお持ち
致しましたよ。」
「ん… ダニエラ… 今、何時?」
私が寝ぼけた声で問うと、
「6時でございます。
クリスさま、早く起きてください。
今日から王女さまの先生をなさるんです
よね?
寝坊をして遅刻をする先生なんて、聞いた
こともございませんよ。」
とダニエラがいつものように賑やかに言う。
ん?
王女の先生!?
驚いた私は、一瞬で目が覚めた。
「ダニエラ、どういうこと!?」
私に尋ねられて、ダニエラの方が目を丸くする。
「どうもこうも、昨日、あの後、使いの方が
おっしゃってましたよ。
クリスさまが、王女さまにピアノと
バイオリンをお教えになるためにお城に
住み込みになるって。
違うんですか?」
クラウスさまは、なかなかどうして、嘘がとてもお上手らしい。
「違わないわ。
私、寝ぼけてたみたい。
ダニエラは、ここにずっといるの?」