身代わり王女の禁断の恋
どうしよう…

困ったなぁ…

けれど、誰も助けてはくれず…

「では、1曲だけ。」

と踊ることになってしまった。


踊りながら、レオポルト王子は呟いた。

「やはり、あなただ。」

え?

私は驚いてレオポルト王子を見上げた。

「お名前を伺ってもいいですか?」

「クリスティアーネ・ディートリンデ・
フォン・ミュラーと申します。」

「では、クリスティアーネ嬢、私と結婚して
いただけませんか?」

え!?

「いえ、あの、私は…
その、レオポルト王子にそのように
おっしゃっていただける身分では
ございませんから。」

私がそう断ると、王子はフッと笑った。

「やっぱり、あなただ。
私だけの王女。」

え?

「この間、私が結婚を申し込んだのは、
あなたですね?」

え、あ、どうすればいいの?

「いえ、そんなことは… 」
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