身代わり王女の禁断の恋
私の愛娘クリスへ


クリス、元気でやっていますか?

私は、あなたのお陰で、随分具合が良くなりました。

王宮からの使いの方に、クリスは今、王女殿下に音楽をお教えしていると聞きました。

私には、音楽のことはよく分かりませんが、お父さまはいつもあなたのことを褒めていましたよ。

女の子だけれど、お父さまより才能に溢れているとよく自慢をしていたものです。

ですから、今のあなたの姿を見て、天国のお父さまは、きっと喜んでいることでしょう。

どうかこれからも体に気をつけて頑張ってください。

母も発作が起きない体づくりをお医者様と共に進めて参ります。

母より愛を込めて
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