身代わり王女の禁断の恋
「ヨハネス、今後の王女殿下の治療は
どのように行うんだ?」

クラウスが尋ねる。

「はい。
王女殿下は、これから10日ほど掛けて、
通常の食事を取れるように、徐々に体を
慣らしていただきます。
それと並行して、ずっと動かないでいた
お体を動けるようにするための訓練を受けて
いただきます。」

「どれくらいで、王女殿下は元通り、
動けるようになる?」

私は、クラウスの腕の中から、すぐそばにあるクラウスの顔を見た。

その表情は、なんだか、いつも以上に厳しい気がする。

「王女殿下の努力次第ではございますが、
早くてひと月。
場合によっては、それ以上掛かるかも
しれません。」

そうなんだ。
明日にでも動けそうな気がするのに。
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