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「ごめんね、そういうつもりじゃないの…あの、なんていうか」

「…あの隣にいる女か?」
一瞬、凛太くんの顔が変わった気がしたけど、すぐに子犬のような笑顔を私に向けた。

「え〜と。セナだよ。中学からの親友で…」

このことを凛太くんに話すべきなのか。
そんなこと考えていたら、急に腕を引っ張られ、凛太くんの腕の中。

う、う、嘘ぉ…。
何この状況、どういうこと?

「ずっと真美ちゃんのことが好きだった。今でも好き。…僕と付き合ってくれませんか?」

抱きしめられたまま、凛太くんの顔は見えないけれど、心臓の音がよく聞こえる。



「はい、喜んで…」
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