僕の庭
貴方の家の縁側には、桜の木が一本植わっている。
あたしの両腕でちょうど抱き締められる位の幹の、桜の木。
暖かくなれば、小さな蕾が一斉に花開く。

桜吹雪を一緒に見ましょう。

貴方の好きな、とっておきの梅酒を出してあげる。
あたしはお酒は飲めないから、さくらんぼジュースに桜の花びらを浮かべて飲むの。



大好きよ。

忘れないで。


大好きよ。



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