パーフェクトラブ〜激愛されて困ってます〜
えっ?

今、理性すっ飛ぶって言った?

もしかして、私ちゃんと女として見てもらってる?

「何、驚いた顔をしてるの?」

笑いながら、私を見る。

あぁ、この笑顔。可愛い〜。独り占めしたい。

「美結雨?」

私から雷斗に抱きついていた。

可愛すぎて、頭を撫でて上げたいのに背が高くて、頭に手が届かない。

「美結雨?」

必死になってどうにか頭を触ろうとしている私を見て、雷斗は不思議そうな顔をした。

「雷斗......」

「な〜に?」

あぁ、またその優しい言い方にキュンってしてしまう。

「頭......なでなでしていい?」

「......」

驚いた顔で私を見つめた。

「だめ?」

私は雷斗を見上げて、お願いした。

「だめ......」

雷斗が照れてるのが、わかった。

「ねぇ、お願い」

私は両手を合わせて、お願いした。

雷斗は、何も言わず、違う部屋へ行ってしまった。怒っちゃったかな?あぁ、言わなければよかった。子供扱いされてるって思ったかな?

どうしよう......。

私は頭を抱えながら、ソファーに座った。

気持ちいい〜。ソファーの座り心地があまりにも気持ち良くて、このまま寝ちゃいそう......

ガチャ。

部屋着に着替えた雷斗が私の所にやってきた。

「雷斗......怒っちゃった?」

「......」

「もう、言わないから機嫌直して......」

「美結雨......」

「なに?」

「お風呂、入ってきたら?疲れたでしょ?」

なっ、何で話逸らす?余計、不安だよ......

「あっ、でも私......着替えも何もないよ?」

「俺の部屋着、貸すよ」

「む、無理だよ。雷斗、細いし......私、太ってるから......雷斗の服、着れないかも?......」

恥ずかしくて、私は、太ももの上に置いてあった自分の両手を見つめた。

こんな時、痩せてる女性なら、雷斗の服を着ても、ブカブカになるんだろうなぁ......

「美結雨......」

腕を掴まれ、抱きしめられた。雷斗は、私の髪を撫でながら言った。

「もっと自信もって」

「......」

「美結雨は、凄く綺麗だよ」

お兄ちゃんみたいなことを言う。

「俺さ、今までこんなに、自分の感情が、自分でコントロールできないなんてことはなかったんだよ」

「......うん」

「でも、美結雨のこととなると、自分の感情が、抑えられない。笑った顔、泣いた顔、驚いた顔。ふふっ、間抜けな顔。全部、独り占めしたい」

「あっ、今。思い出して笑ったな......」

「ふふっ、うん。思い出して笑った」

「もう、思い出さなくていいよ〜」

「膨れた顔も可愛い」

「......バカ」

照れて、雷斗の顔を見れないよ。

「美結雨......だから美結雨は美結雨のままでいいんだよ。それに自分の思っていることは何でも言って。自分の中で解決するのはダメだから。さっきも美結雨は本当に俺と終わりにしたかったの?」

「そんなわけないじゃん。でも2人があまりにも楽しそうに見えたから、私といるより幸せになれるなら私は諦めようと思った......」

「バカだ......俺が美結雨以外の人と幸せになれるわけないだろっ」

雷斗が私の頬を両手で挟んで、自分の方に向かせた。真剣な雷斗。カッコイイ〜。

「美結雨......愛してる」

私の唇と雷斗の唇が、触れた。

初めてのキス。

触れるだけのキスなのに。気持ち良くて......もっとしたいと思ってしまう。でもドキドキが止まらない。

雷斗が好きすぎて、おかしくなりそう。

「雷斗......愛してる」

「その顔、誘ってんの?」

さっきまでの可愛い雷斗とは、違うセクシーで男らしい雷斗に見惚れてしまった。
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