No Way Back
こんなことがあるから、絶対私は好きにならない。
あくまで、仕事上での付き合いだけだ。
「果林先輩、飲んでますかー?」
戻ると、奈々ちゃんが絡んでくる。
イイ感じに酔っぱらっているな。
「はいはい、飲みますよー。奈々ちゃんも飲んでるね」
「次、いつあるか分からないですからねー。飲める時に飲みますっ」
実はこのチーム、別名大酒飲み。
15人いて、男も女もいるけど、全員がお酒大好きで強い。
他のチームと飲むと、潰してしまうんだ。
だから、他のチームは一緒に飲みたがらない。
ずっと飲んでいても、次の日はケロッとしていた。
次の日が仕事でも、全然平気なんだ。
信じられないと言われるけど、それが普通だった。
「果林先輩、お待たせしました」
奈々ちゃんが店員のように飲み物を持ってきてくれる。
始まって2時間、ずっと飲みっぱなしだけど誰も潰れない。
それどころか、まだまだこれからだって勢い。
いつもの私だって同じはず。