君の隣でみる夢
「俺」
柚葉はまっすぐに永遠を見つめた。
「俺、あの日柚葉を守れなかったこと今でも後悔してる。」
事故の日のことを永遠が口にするのは初めてだった。
「でも、俺は自分に自信をつけて柚葉を守れる大人になりたい。」
「・・・」
「好きな人、ちゃんと自分の手で守れるようになりたい」
「?」
永遠は柚葉の手を握った。
自分の手よりも一回りも二回りも小さい。
「俺、柚葉が好きだ。昔から。」
柚葉の目は驚きで見開いている。
「俺がちゃんと柚葉を守れるようになったら柚葉にもう一度会いたい」
永遠の言葉に我慢していた柚葉の涙があふれた。
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