君の隣でみる夢
「腫瘍は?」
「完全に取りきれたのよ。この3年定期的に検査しても再発の兆候は見られていない。それだけが救いね。」
柚葉の母はそう言って微笑んだ。

「またあの子にあってくれる?あの子、永遠君に失礼な態度をみせちゃうかもしれないけど・・・それでも・・・あの子とまた友達になってくれる・・・?」
泣き声で言う柚葉の母の言葉に永遠は目を真っ赤にして頷いた。

「キャーッ!!」
その時柚葉の部屋から叫び声がして柚葉の母は慌てて立ち上がった。
「またパニックだわ。一日に何度かあるのよ。待っててね。」
「俺に行かせてください」
柚葉の母は永遠の言葉に動きを止めた。
「でも」
「行かせてください」
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