君の隣でみる夢
「脳腫瘍は完全に取りきれたと聞きました。もう手術から3年がたっているのであれば脳の腫れも完全にひけて、もしも脳に損傷や影響があれば顕著にわかってくるはずです。でも柚葉ちゃんの場合はまだわかっていない。」
永遠の父の言葉に柚葉の父が話始めた。
「検査をしようとしても柚葉がパニックになってしまって検査できないんです。我々からの聞き取りで医者も憶測で物を言うしかない状況です。永遠君と再会してからは今まで手術後見られなかったことの連続で、私たちも発見ばかりだった。」
「今、たとえ私たちへの聞き取りの検査をしたとしても状況は変わってくると思うんです。手術では脳腫瘍があった場所から考えて聴覚の神経への影響や記憶が混乱することはあるかもしれないけれどそれにしても症状が改善しないことを先生も不思議に思っているんです。」
柚葉の母も話を続けた。
「もしかしたら脳の機能的な問題だけではなくて、精神的なものなんじゃないかと思うんです。」
永遠の父の言葉に柚葉の両親が聞き入る。
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