君の隣でみる夢
「父さんも応援してる。ただ、自分で決めたことだ。今の気持ちを忘れるなよ?自分のためじゃない。人の人生がかかってるんだから。」
「はい」
父は母の肩を抱いた。
「医者として患者の命も、柚葉ちゃんの命も、自分のことのように大切にして真剣に向き合ってほしい。命にまじめに向き合って繋いでいけるたくましさを身に着けてほしい。頑張れよ。」
父は永遠の頭を撫でた。







永遠は自分の部屋へ戻ってからなかなか寝付けずにいた。
本棚からアルバムを出し、柚葉も映る写真を見る。写真の中で無邪気に笑う柚葉を見て、柚葉を指でなぞる。あの頃の笑顔を・・・もう一度見たい。
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