君の隣でみる夢
柚葉はそのまま永遠の胸の中で眠ってしまった。
永遠は玄関から柚葉を抱き上げて柚葉の部屋へ運びベッドに寝かせる。
「今日は昼食も夕食もほとんど食べてくれなくて。水分はとってくれたんだけどね。いつも疲れてお昼寝するのに、今日はずっと玄関にいて眠らなかったのよ。」
「いつも同じ時間に一緒に散歩していましたからね。柚葉が理解してペースが作れるように俺も考えてみます。すみません。迷惑かけます。」
「とんでもない。今日、仕事へ行った永遠君の背中を見ながら柚葉が泣いたのよ。かわいかった。この子の感情を久しぶりに感じられてうれしかったの。永遠君のおかげね。」
柚葉の母が笑顔を見せる。
永遠は柚葉の寝顔をいつまでも見つめていた。

新しい思い出をたくさん作っていこう。
そんなことを想いながら柚葉の頬を撫でた。
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