君の隣でみる夢
時々、焦げてしまったり、煮詰まってしまうこともあるのは、何かをしながら別のことをしていて忘れてしまう時だった。
「柚葉もおいしいから食べな。」
つい癖で柚葉に食事を次々と進める永遠に柚葉の頬がリスのようにぱんぱんに食べ物で膨らんでいた。
「ごめん、入れすぎた」
そう言って永遠が柚葉に飲み物を渡す。その飲み物で口の中のものを飲み込むと柚葉は永遠に微笑んだ。
「おいしいね」
二人で食べるからおいしい。
幸せの味をかみしめてつい遅刻してしまいそうになる永遠だった。

「今日は柚葉の両親に話があるんだ」
「ようしん?」
「りょうしん。お父さんとお母さん。」
永遠が説明すると柚葉が頷いた。
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