君の隣でみる夢

「永遠君もきっと、ご両親の想いを一身に受けて生まれ、育ったはずだ。」
永遠は父の言葉を思い出す。

『父さんと母さんを繋いでくれたのは永遠の命だ。いまでも父さん、お前に感謝してるんだ。あの時、芽生えてくれた永遠の命に。』

「命は素晴らしい。儚くて不安定かもしれないが、本当に輝くんだ。」
柚葉の父は永遠をまっすぐに見た。

「柚葉は新しい命を望んでいる。君との命をつなぐことを望んでいるんだよ。だから、君が望むなら私たちは応援したいと思っているよ。」
「え？」
「妻が言うんだ。娘の幸せは同じ女の私が一番よく知ってるって。それに柚葉が妻によく話すらしいんだ。男の子と女の子と一緒に君と柚葉がひまわり畑のなかにいる夢を。」
永遠は柚葉の父の言葉に耳を疑った。