君の隣でみる夢
「なにかあったの？」
「ちょっとね」
息子の表情に何かを悟った母は永遠の正面に座った。

「あなたができたとわかった時、私は悲しい別れを経験した時だったの。本当に悲しくて、どう生きていったらいいか分からなかったときにあなたが宿って、私はその人の生まれ変わりかと思った。」
前にも母から亡くなった大切な人がいたことは聞いていた。
「父さんは、いつも優しくてね。不安定な母さんをいつも支えてくれて、全然ぶれなかった。まっすぐ気持ちをぶつけてくれて、まだ生まれていないあなたを守ろうって本当に一生懸命だった。」
「母さんは俺ができてうれしかった？」
「当然でしょ！あなたの命が芽生えて私は生きる気力を取り戻した。それにあなたの命が私と父さんを繋いでくれたんだから。」
母の笑顔に永遠は心が温かくなる。
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