君の隣でみる夢
一週間はあっという間だった。
最期の夜は富良野の民宿で一泊する。

民宿へ着くとすぐに「よくいらっしゃいました」とメロンでおもてなしされて、柚葉は喜んだ。
落ち着く広さの部屋からはひまわり畑が見える。
「北海道は今がちょうど見ごろなんだな」
「うん」
景色を見ながら二人は北海道旅行を振り返っていた。

「北海道、柚葉は何が楽しかった?」
「うーん。海鮮丼おいしかったでしょ。温泉もよかった。」
「登別な」
「うん。あとは美瑛もきれいだったね」
「きれいだった」
「あ、熊牧場はかわいかった」
「かわいかったな」
「あとは洞爺湖で見た花火でしょ」
「アイスもおいしかったな」
「うん」
二人で北海道旅行を振り返っているとあっという間に景色は夕焼けになっていた。
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