君の隣でみる夢
「高瀬!」
夜勤中に先輩医師に呼ばれて永遠は振り返った。
「奥さんのご両親から連絡だ。至急らしい」
その言葉に永遠は電話のある医局へ全力疾走した。

「はい!」
永遠が電話に出ると柚葉の父が話始めた。
時計を見ると深夜の2時をまわっている。
「どうしました!?」
『永遠君、仕事中に悪いな』
「いえ」
『柚葉が久しぶりに過呼吸を起こしてね』
「今の状態は?」
永遠の手が不安で震える。
『収まって眠っているんだ。でもお腹のこともあるし、心配になってね』
過呼吸になるのはかなり久しぶりだった。
「呼吸は安定していますか?手足の先や顔色は?痛そうな表情してますか?出血は?」
『大丈夫だ。今は妻が付きっきりで様子を見てる。でも穏やかに眠っているよ』
その言葉に永遠は力がぬけた。
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